自然素材の家、木の家を科学する。vol1

 

自然素材を多く使う注文住宅の良さとは、どんなものがあるのでしょうか。木の断熱性能や強さなどについてお話を進めてまいります。

 

◆木の家とコンクリートや鉄の家の違い

自然素材の木で造る家は、温かみや柔らか味がある事は、多く言われていますが、他にはどのような良さがあり、コンクリート造や鉄骨造の家と比べてどんな違いがあるのでしょうか。

以前に静岡の大学で、木とコンクリートと金属でできた箱の中で、子マウスを育てた場合の生存率や発育状態を比べる実験を行いました。外気温が25℃~26度で20日後の生存率は、木が90%、金属が40%、コンクリートが5%と言うデーターがあります。

これは、材料を通して体から熱が奪われたり、母マウスの体が冷えて、授乳中に落ち着きが無くなり授乳時間が短くなったことが原因と言われています。

実際の材質による熱の伝わり方は、木が1に対して、コンクリートが100程、鉄が350程と言われています。このことからも、木造の木の家が、断熱性が良く、人の体に与えるストレスも抑えられると考えられます。

 

◆木は、鉄より強い?

木は、単位重量当たりの強度が大きく、地震に対して有利に働きます。地震力は、自重に加速度を掛けて表しますので、同じ規模の建物を造るときは、軽く出来る素材の方が地震が及ぼす影響が少ないと言えます。

材質による重さ当たりの引張り強度を比較すると、圧縮に対しては、杉が約2450kg/cm3に対して、コンクリートが約50kg/cm3、鋼鉄が約650kg/cm3、花こう岩が約100kg/cm3となっています。

 

◆木は、火に強い?

キャンプやバーベキューに使う薪は、木で出来ていますので、木は火に弱いとお考えの方が多いと思いますが、住宅で考えた場合はどうでしょうか?

木の燃え方は、火にさらされると周囲が最初に炭化して、そこからゆっくり内部に熱が伝えられて、徐々に強度が落ちて行きますが、鉄やアルミの場合は、燃えはしないものの、熱が与えられると、急激な強度低下をおこし、変形してしまいます。

標準加熱試験によると、過熱を初めて5分後に温度が400℃に達した場合の強度低下は、木が約5%程度の低下に対して、鉄が60%、アルミが95%の低下となってしまします。

注文住宅の中でも一番多く建てられている木造住宅。構造材だけで無く、内装材にも自然素材である木が多く採用され、外断熱工法による、高性能断熱材と木の持つ断熱性能により、より高性能な省エネ住宅が、地球温暖化防止の観点からも、今後は必要とされていきます。